人手不足が深刻化する業界の救世主となるか

必要な手続きや配慮に注目したい特定処遇改善加算

特定処遇改善加算で介護業界はどう変わる

目の前の問題だけでなく大きな視野を持って考える必要がある

財源と必要な手続き

財源と必要な手続き

特定処遇改善加算は介護に携わる職員の給与を上げるためのものであることはわかりましたが、それではその財源はどうなっているのでしょうか。事業所が行わなければならないことと併せて紹介します。

財源の半分は増税分を見込んだ税金から

今回の特定処遇改善加算の予算は、年間2000億円とされています。このうち半分は2019年10月に8%から10%へ引き上げられた消費税分も見込んだ税金から、もう半分は介護保険と自己負担額の増加分で賄われます。ここで用意された予算が各事業所に配分され、ルールに基づいて事業所内で各職員へ分配されることとなります。
消費税の引き上げによって、介護報酬の取り扱いにも変化があります。介護施設等における食費や居住費といった基準費用額だけでなく、課税費用の割合が高い介護サービスにおいても2%分の負担は基本報酬へ上乗せされるのです。利用者にとっては負担増となりますが、この分が職員の処遇改善に充てられ、質の高いサービスへとつなげることが求められています。
特定処遇改善加算は技能や経験を持った職員の処遇改善を主な目的としていますが、事業所に配分された予算は全てそういった職員にだけ分配されるものではなく、まだ経験の浅い介護職員や事務職などその他の職種の人の処遇も改善されるように利用されます。

事業所が行わなければならないこと

特定処遇改善加算を取得するためには、現行の処遇改善加算を取得しているという条件があるだけでなく、職員環境等案件に該当する取り組みを複数行うことや、そういった取り組みをホームページで公開するなど「見える化」することが求められます。
また、事業所は「介護職員等特定処遇改善計画書」を作成して自治体に届け出る必要があり、加算分の支給を受けた後には「介護職員等特定処遇改善実績報告書」を提出する義務があります。これらを行わなかったり、結果的に賃金の改善が行われていないなど要件を満たさなかった場合には、加算分を不正受給として事業所から自治体に返還させたり加算を取り消すことができます。

業界全体の改善になるという意識を持って

介護の現場で活躍する技術や経験を持った人の賃金を上げることによって、介護業界全体の改善を図ろうとしているのが特定処遇改善加算です。前述のとおり、事業所の裁量によってまだ若手の介護職員やその他の職種の人の賃金を上げることもできますので、雇用条件が改善されることによって人材の確保も期待できるでしょう。
せっかくの加算を有効に利用できるよう、現在の職員の希望を汲み取るだけでなく、これから事業所としてどのように進んでいきたいのかも考えながら計画を立てるべきです。

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